こんにちは、エレキギター完全ガイドの山田です。
フェンダーと聞くと、ストラトキャスターやテレキャスターに搭載されたシングルコイルの、歯切れがよく明るいサウンドを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
しかし、フェンダーには昔からハムバッカーを搭載したモデルがあり、現在もWide Range、ShawBucker、Double Tap、Haymakerなど、性格の異なるハムバッカーが使われています。
そのため、「フェンダーのハムバッカーはギブソン系と何が違うのか」「HSSストラトは使いやすいのか」「Wide Rangeとは何なのか」と迷う方も少なくありません。
私自身、ストラトキャスターのような3シングルのギターだけでなく、PRSやギブソンのような2ハムバッカー、HSH構成のギターも使ってきました。実際に弾き比べてみると、単純にシングルは細い音、ハムバッカーは太い音というだけでは語れない違いがあります。
この記事では、フェンダーのハムバッカーの基本構造から代表的な種類、HSS・HHの選び方、シングルコイルやギブソン系ハムバッカーとの違いまで整理していきます。
- フェンダーのハムバッカーの音と構造
- Wide Rangeなど代表的な種類の違い
- HSSやHHなどピックアップ配列の選び方
- 交換やコイルスプリットで注意するポイント
フェンダーのハムバッカーの特徴と種類
ハムバッカーとは何か
ハムバッカーは、基本的に2つのコイルを組み合わせて使用するピックアップです。一般的なシングルコイルは1つのコイルで弦振動を電気信号へ変換しますが、周囲の電磁ノイズも拾いやすいという特徴があります。
そこで、巻き方向や磁極の関係を利用した2つのコイルを組み合わせ、不要なハムノイズを打ち消すようにしたのがハムバッカーです。「humをbuckする」、つまりハムノイズに対抗することが名称の由来になります。
Fender公式でも、ハムバッカーは2つのコイルを利用することで不要な電磁干渉を低減し、シングルコイルより太く、暖かく、出力感のあるサウンドを得やすいと説明されています。
ただし、すべてのハムバッカーが同じ音になるわけではありません。磁石の種類、コイルの巻き数、直流抵抗、インダクタンス、ポールピース、ピックアップの位置、使用するポットなどによってキャラクターは大きく変わります。
シングルコイルとの違い
フェンダーのハムバッカーを理解するには、まずフェンダーを象徴するシングルコイルとの違いを把握すると分かりやすくなります。
一般的なストラトキャスター用シングルコイルは、高音域の抜け、ピッキングの輪郭、コードを鳴らしたときの分離感を出しやすい傾向があります。一方、ハムバッカーは中低域に厚みを感じやすく、歪ませたときにも音の芯を残しやすいタイプです。
また、ハムバッカーはノイズ低減を大きな目的として生まれているため、ゲインを高くしたサウンドでも比較的扱いやすくなります。ロックやハードロックでハムバッカーが多用される理由の一つです。
ただ、どちらが優れているという話ではありません。クリーンやカッティングの切れ味を重視するならシングルコイルが魅力的ですし、リードや太い歪みを重視するならハムバッカーが扱いやすくなります。

私が所有しているフェンダーのストラトキャスターも、こうしたシングルコイル系のキャラクターを基準に考えると、ハムバッカー搭載モデルとの違いが非常に分かりやすく感じます。
ハムバッカーは単に「シングルコイルよりパワーがある」のではなく、音の密度や歪ませたときのまとまり方まで含めて違うもの、と考えた方が実際の使用感に近いでしょう。

フェンダーらしい音とは
フェンダーのハムバッカーを見るときに重要なのは、「フェンダー製だからすべてシングルコイル寄りの音」と決めつけないことです。
実際には、ヴィンテージ方向のWide Range、比較的低出力で明瞭さを重視したShawBucker、コイルスプリットを積極的に活用するDouble Tap、現代的なHSSモデルに採用されるHaymakerなど、それぞれ狙いが異なります。
ただし、フェンダーのハムバッカーには、ハムバッカーらしい太さを確保しながらも、コードの分離や高音域の明瞭さを失い過ぎないよう設計された製品が多く見られます。
これは25.5インチスケールやボルトオンネックを採用することが多いフェンダーギターとの組み合わせにも向いています。同じハムバッカーでも、レスポールに搭載したときとストラトキャスターに搭載したときでは、演奏感も最終的な音も同じにはなりません。
そのため、フェンダーのハムバッカーを選ぶ場合は、ピックアップ単体だけでなく、搭載されるギター全体の設計まで見ることが大切です。
Wide Rangeの特徴
フェンダーのハムバッカーを語るうえで外せないのがWide Range Humbuckerです。
Wide Rangeは、1970年代のTelecaster Custom、Telecaster Deluxe、Telecaster Thinlineなどを象徴するピックアップとして知られています。一般的なハムバッカーとは外観も異なり、大型のカバーと特徴的なポールピース配置が目を引きます。
Fender公式によると、オリジナルのWide RangeはピックアップデザイナーのSeth Loverによって開発され、大きなボビンとCuNiFeロッドマグネットを使用することで、フェンダーらしい明瞭さを持つハムバッカーを目指した設計でした。
現在販売されているCuNiFe Wide Range Humbuckerも、豊かな低音を持ちながら高音域がクリアで、アタックや音の輪郭を保ちやすいことが特徴として挙げられています。
一般的なヴィンテージ系ハムバッカーの丸く滑らかな音とは少し違い、太さがありながら開放感も感じられることがWide Rangeの魅力です。
テレキャスターらしい輪郭を完全に消さず、ハムバッカーの厚みも欲しい人には非常に興味深い選択肢でしょう。
CuNiFeが生む個性
CuNiFeは、銅、ニッケル、鉄などを含む磁性合金です。現在のFenderでは、復刻されたWide Range Humbuckerを語る際の重要なキーワードになっています。
現行CuNiFe Wide Range Humbuckerは、Fender公式でヴィンテージ出力に分類され、ブリッジとネックでそれぞれ異なる抵抗値とインダクタンスが設定されています。
重要なのは、単に「CuNiFeだから音が良い」と考えないことです。ピックアップの音は磁石だけでは決まりません。コイルの巻き方やボビン、ポールピース、回路との組み合わせまで含めて完成します。
それでも、フェンダーが40年以上ぶりの本格的なCuNiFe Wide Rangeとして復活させたことからも、この素材がオリジナルWide Rangeの再現に重要であることが分かります。
ヴィンテージテレキャスター系の音を求めるのであれば、単に「大型ハムバッカーの見た目」を選ぶのではなく、CuNiFe仕様かどうかまで確認した方がよいでしょう。
「石橋楽器でFender CuNiFe Wide Range Humbuckerを見る」
「イケベ楽器でFender CuNiFe Wide Range Humbuckerを見る」
ShawBuckerの特徴
ShawBuckerは、ピックアップデザイナーのTim Shawが手掛けたフェンダーのハムバッカーです。
Fender公式では、ShawBuckerを低出力寄りで太さを持ちながら、明瞭で自然なサウンドを重視したハムバッカーとして説明しています。Alnico IIマグネットやエナメルコーティングされたマグネットワイヤーなども特徴です。
ハイゲイン専用の高出力ハムバッカーというより、ギター本来のキャラクターを残したい人に向きます。
私がハムバッカー搭載ギターを選ぶ場合も、出力の高さだけを基準にはしません。出力が高過ぎると、クリーンから軽いクランチへ切り替えたときに扱いにくいこともあります。
その点、ShawBuckerのような比較的ヴィンテージ寄りの出力設計は、フェンダーらしいレスポンスを残しながらハムバッカーの太さが欲しい人と相性がよいでしょう。
Double Tapの特徴
Double Tapは、ハムバッカーとコイルスプリットの両方を積極的に使用したい人に向いたフェンダーのピックアップです。
例えばAmerican Professional II Stratocaster HSSでは、ブリッジにDouble Tapハムバッカーを搭載し、プッシュ式スイッチによってシングルコイルサウンドへ切り替えられる構成が採用されています。
通常のコイルスプリットでは、ハムバッカー時とスプリット時で音量差が目立つことがあります。Double Tapはその問題を抑え、切り替えたときにも使いやすいサウンドを狙った設計です。
スタジオやライブで一台のギターを使い、クリーンのカッティングから歪んだリードまで対応したい人にとって、この考え方はかなり実用的です。
「ストラトらしい音も欲しい。しかしリアはもっと太くしたい」という要望に対する、フェンダーらしい回答の一つだと思います。
Haymakerの特徴
現代的なフェンダーハムバッカーとして注目したいのがHaymakerです。
American Ultra II Stratocaster HSSでは、ネックとミドルにUltra II Noiseless Hot Stratピックアップ、ブリッジにHaymakerハムバッカーという構成が採用されています。
FenderはHaymakerを中~高出力方向のハムバッカーとして開発し、歪ませても弦ごとの明瞭さを失いにくく、甘さのある中高域も残すことを狙ったと説明しています。
さらにS-1スイッチを使ったコイルスプリットにも対応しているため、HSSの汎用性をより現代的に発展させた構成といえるでしょう。
American Ultra II MeteoraではHaymakerを2基搭載したHH構成も採用されているため、「Haymaker=ストラトのリア専用」というわけでもありません。
ヴィンテージ感を優先するWide Rangeに対し、Haymakerは現代的な演奏環境やハイゲインまで視野に入れたい人向けと考えると分かりやすいでしょう。
代表的な種類を比較
フェンダーの代表的なハムバッカーを整理すると、同じブランドでも狙っている方向がかなり違うことが分かります。
| 種類 | 主な方向性 | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| CuNiFe Wide Range | ヴィンテージ | 太さと明瞭な高域を両立 | 70年代フェンダー系が好きな人 |
| ShawBucker | ヴィンテージ寄り | 低出力寄りで自然なレスポンス | クリーンからロックまで使う人 |
| Double Tap | 万能型 | コイルスプリットを活用しやすい | 一台で幅広い音を出したい人 |
| Haymaker | モダン | 中高出力と明瞭さを重視 | ロックや高ゲインを多用する人 |
なお、フェンダーにはこのほかにもシグネチャーモデル専用ハムバッカーやCoastline Humbuckerなどがあります。モデル名だけで判断せず、搭載されているギターと回路まで確認することが重要です。
フェンダーのハムバッカーの選び方
HSSはどんな人に向くか
フェンダーのハムバッカー搭載ギターで、最も分かりやすく万能性を狙った構成がHSSです。
HSSはブリッジ側にハムバッカー、ミドルとネック側にシングルコイルを配置します。Fender公式の表記では、ピックアップ構成はブリッジ側から読むためH-S-Sとなります。
リアハムバッカーで太いリードやパワーコードを弾きながら、フロントやセンターではストラトらしいクリーンやカッティングを使えるのが大きなメリットです。
特にコピーバンドのように一晩で複数ジャンルを演奏する場合、一台で対応できる音の幅は大きな武器になります。
一方、純粋なSSSストラトのリアサウンドや、リアとセンターを組み合わせた独特のハーフトーンを最優先する場合は、HSSが必ずしも正解とは限りません。
「ストラトが好きだが、リアだけもう少し太さが欲しい」という人にHSSは特におすすめしやすい構成です。
私自身、以前所有していたAmerican Standard Stratocasterでも、リアにTone Zoneピックアップを載せて使っていた時期がありました。フェンダー系ギターでも、リアをハムバッカー化すると音のキャラクターはかなり変わります。


石橋楽器でFender Player II Stratocaster HSSを見る
「イケベ楽器でFender Player II Stratocaster HSSを見る」
サウンドハウスでFender Player II Stratocaster HSSを見る

石橋楽器でFender American Professional II Stratocaster HSSを見る
イケベ楽器でFender American Professional II Stratocaster HSSを見る
サウンドハウスでFFender American Professional II Stratocaster HSSを見る

写真はHSSではなくHSH構成ですが、私自身もこうした複数タイプのピックアップを組み合わせたギターを使ってきました。実用面では、一本で音色を大きく変えられることが最大の利点だと感じます。
HHはどんな人に向くか
HHはネックとブリッジの両方にハムバッカーを搭載する構成です。
フェンダーでもTelecaster DeluxeやMeteoraなどでHH構成を見ることができます。リアだけでなくフロントにもハムバッカーの太さが欲しい人には向いています。
フロントハムバッカーは、滑らかなリード、ブルース系の太い音、ジャズ寄りのクリーンなどでも使いやすくなります。リアとの組み合わせでは、ロック系の音作りにも対応しやすいでしょう。
ただし、HHだからレスポールと同じ音になるわけではありません。
フェンダーでは25.5インチスケールやボルトオンネックを採用するモデルが多く、ブリッジ構造やボディ材もレスポールとは異なります。そのため、ハムバッカーを搭載していてもフェンダー独自のレスポンスが残ります。
レスポールそのものの音が欲しいならレスポールを選ぶ方が分かりやすく、フェンダーの演奏感で太いハムバッカーサウンドが欲しい場合にHHフェンダーを検討するのが合理的です。
ギブソン系との違い
フェンダーのハムバッカーを探している人の中には、「結局ギブソンのハムバッカーと何が違うのか」が気になる方も多いでしょう。
ここで大切なのは、ピックアップだけを切り離して比較し過ぎないことです。
代表的なレスポールは24.75インチスケール、セットネック、2ハムバッカーという構成が基本です。一方、ストラトキャスターやテレキャスター系では25.5インチスケールとボルトオンネックが代表的で、HSS、HS、HHなど多様なレイアウトがあります。
そのため、同程度の出力を持つハムバッカーを搭載したとしても、弾いたときのテンション感やアタック、音の立ち上がりは異なります。
私もギブソンのレスポールを複数所有していますが、フェンダー系とギブソン系は「どちらのハムバッカーが優れているか」ではなく、楽器全体の反応が違うと考えています。
太さと粘りを前面に出したいならレスポール系は非常に魅力的です。一方、フェンダーらしい立ち上がりや演奏感を残しながら、ハムバッカーのノイズ耐性と厚みを加えたいならフェンダーのHSSやHHが候補になります。

コイルスプリットは便利か
ハムバッカー搭載ギターを選ぶときによく目にするのがコイルスプリットです。
コイルスプリットでは、ハムバッカーを構成するコイルの片方を電気的に外し、シングルコイルに近い音へ切り替えます。
Double TapやHaymakerを搭載したフェンダーの一部モデルでは、この機能が積極的に採用されています。
ただし、「スプリットすれば完全にヴィンテージストラトと同じ音になる」と考えるのはおすすめしません。ハムバッカー用に設計されたコイルの片側を使うため、最初からシングルコイルとして設計されたピックアップとは構造や出力が異なります。
それでも、ライブ中にギターを持ち替えず、歪んだリードから軽いカッティングへ切り替えたい場面では非常に便利です。
特にDouble Tapのようにスプリット時の音量バランスまで考慮された設計は、一台で幅広いサウンドを使いたい人にメリットがあります。
ノイズレスとの違い
フェンダーのピックアップを調べていると、ハムバッカーとは別にNoiselessという名称も頻繁に出てきます。
ここは混同しやすいところです。
フェンダーのNoiseless Stratピックアップは、ストラトキャスターらしいシングルコイルサウンドを狙いながらノイズを低減するシリーズです。内部的には複数コイルを利用する設計がありますが、通常のフルサイズハムバッカーとは目的もサウンドも異なります。
例えばVintage Noiseless Strat Pickup Setは、ヴィンテージスタイルのストラトらしい明瞭さや倍音を保ちながらハムノイズを抑えることを目的としています。
つまり、「ノイズが少ないギターが欲しいからハムバッカーを選ぶ」という方法だけではありません。ストラトらしいサウンドを残したい場合はNoiseless系も候補になります。

交換するときの注意点
現在使っているストラトキャスターやテレキャスターをハムバッカー仕様へ変更したい人もいるでしょう。
その場合、最初に確認したいのがボディ内部のザグリです。外から見るとシングルコイルしか入らないように見えても、ピックガードを外すとハムバッカーを搭載できるルーティングになっているギターもあります。
逆に、シングルコイル幅しか加工されていないボディへフルサイズハムバッカーを取り付ける場合は、木部加工が必要になる可能性があります。
さらに、Wide Range Humbuckerは一般的なフルサイズハムバッカーとは外形や取り付け方法が同一とは限りません。見た目だけで「そのまま交換できる」と判断せず、サイズ、ネジ位置、ピックガード、エスカッション、ボディ側の加工を確認してください。
電装にも注意が必要です。例えばFender公式ではShawBuckerに500kΩポットを指定しています。シングルコイル中心の回路から交換する場合、元のポット値との組み合わせによって高域の出方が変化します。
また、コイルスプリットを使いたい場合は、ピックアップ側のリード線仕様にも確認が必要です。単純な2芯配線では希望するスイッチングができない場合があります。
自分で改造することもできますが、木部加工や複雑な配線が必要になるならリペアショップへ相談する方が確実でしょう。
ジャンル別の選び方
どのフェンダーハムバッカーが向いているかは、弾きたいジャンルによっても変わります。
| 用途 | 向きやすい構成 | 考え方 |
|---|---|---|
| ポップス・歌もの | HSS | クリーンからリードまで対応しやすい |
| ブルース | HS・HSS・HH | 低~中出力ハムで表現力を残しやすい |
| クラシックロック | Wide Range・ShawBucker | 太さとヴィンテージ感を両立しやすい |
| ハードロック | HSS・HH | リアハムで歪みを安定させやすい |
| モダンロック | Haymaker搭載HSS・HH | 高ゲインと音の分離を両立しやすい |
| 幅広いコピーバンド | コイルスプリット付きHSS | 一本で音色を切り替えやすい |
ジャンルだけで決める必要はありませんが、「どの音を一番よく使うか」を考えると選びやすくなります。
例えば普段の8割がクリーンや軽いクランチなら、最高出力のハムバッカーを選ぶ必要はないでしょう。逆にリアピックアップで強く歪ませる時間が長いなら、HSSやHHのメリットが大きくなります。
楽器店で試奏する際も、歪みだけではなくクリーン、ボリュームを絞った音、コード、単音リードまで確認するのがおすすめです。
購入前によくある疑問
フェンダーのハムバッカーは音が太いですか
一般的なフェンダーのシングルコイルと比較すると、ハムバッカーは太さや出力感を得やすくなります。ただし、Wide Range、ShawBucker、Haymakerではキャラクターが異なるため、すべてを同じ「太い音」と考えない方がよいでしょう。
HSSとSSSならどちらがおすすめですか
ストラトらしいシングルコイルサウンドを最優先するならSSS、リアで歪ませることが多く幅広いジャンルを一本で演奏するならHSSが選びやすくなります。初心者でもHSSを選んで問題ありません。
Wide Rangeは普通のハムバッカーと同じですか
同じ2コイル方式のハムバッカーですが、Wide Rangeはフェンダー独自の設計思想を持っています。特にCuNiFe Wide Rangeは、大きなボビンとCuNiFeロッドマグネットなどを特徴とし、通常のPAF系ハムバッカーとは異なるキャラクターを狙っています。
コイルスプリットでストラトの音になりますか
シングルコイル方向の軽さや明瞭さを得ることはできますが、本来のストラト用シングルコイルと完全に同じ音にはなりません。コイルスプリットは「別の使える音を増やす機能」と考える方が実用的です。
フェンダー製以外へ交換してもよいですか
もちろん可能です。Seymour DuncanやDiMarzioなどにもフェンダータイプのギターで使われるハムバッカーが多数あります。ただし、サイズ、配線、ポット値、出力バランスを確認して選ぶ必要があります。

フルサイズハムバッカーを取り付けるためにボディを加工したくない場合は、このようなシングルコイルサイズのハムバッカーも選択肢になります。
サウンドハウスでSeymour Duncan SL59-1b Little ’59 Strat Bridgeを見る
中古で選ぶときのポイント
フェンダーのハムバッカー搭載モデルは新品だけでなく、中古市場でも探すことができます。特に過去のTelecaster Deluxe、Telecaster Custom、HSS Stratocasterなどを探す場合、中古が有力な選択肢になることもあるでしょう。
ただし、ピックアップ交換歴には注意してください。
中古ギターでは、純正ハムバッカーから社外品へ交換されていたり、配線やポットが変更されていたりする場合があります。Wide Range風の外観でも、中身がオリジナル仕様とは限りません。
購入前には、搭載ピックアップ名、純正パーツの有無、ザグリ加工、ピックガード交換、配線変更、コイルスプリットの動作などを確認したいところです。
特にヴィンテージや限定モデルでは、改造の有無が将来の買取価格にも影響する可能性があります。購入時の純正パーツが残っている場合は、交換後も保管しておくことをおすすめします。
新品と中古で迷う場合は、一店舗だけで決めず、複数の楽器店で在庫と価格、保証内容を比較すると判断しやすくなります。
フェンダーのハムバッカーまとめ
フェンダーのハムバッカーは、「ストラトやテレキャスターをレスポールのような音にするためのパーツ」と考えるより、フェンダーのギターに別の音の選択肢を与えるピックアップと考えた方が分かりやすいでしょう。
Wide Rangeには1970年代フェンダーにつながる独自の歴史があり、CuNiFe仕様では太さだけでなく明瞭な高音域やアタックも重視されています。ShawBuckerは自然なレスポンス、Double Tapはコイルスプリットを含めた汎用性、Haymakerは現代的なゲインと分離感が魅力です。
ストラトらしいクリーンを残しつつリアを太くしたいならHSS、フロントも含めてハムバッカーの厚みが欲しいならHH、70年代フェンダーのキャラクターが好きならWide Rangeが有力な候補になります。
一方、ノイズを減らすことだけが目的ならNoiselessピックアップという選択肢もあります。ハムバッカーとNoiselessは似た問題を解決していても、目指しているサウンドは同じではありません。
私なら、スペック表の出力値だけでは決めず、普段最も使うアンプ設定でクリーン、クランチ、リードを順番に試します。さらにボリュームを少し絞ったときの反応まで確認します。その方が、自分の演奏に合うピックアップか判断しやすいからです。
フェンダーらしい演奏感は好きだけれど、シングルコイルでは少し物足りない。そんな人にとって、フェンダーのハムバッカー搭載モデルは非常に面白い選択肢です。



コメント