こんにちは、エレキギター完全ガイドの山田です。
ギブソン・カスタムショップのレスポールを探していると、「2013年は当たり年」「2014年のヒストリック・コレクションは評価が高い」「90年代のカスタムショップも良い」といった話を目にすることがあります。
カスタムショップのレスポールは中古でも高額です。せっかく買うのであれば、できるだけ評価の高い年代から選びたいと考える方も多いでしょう。しかし、ギターの場合は「○年製なら必ず良い」と単純に決められるものではありません。
私自身、2007年に1996年製のギブソン・カスタムショップ製レスポール・カスタムを購入し、2014年には2013年製のHistoric Collection 1958 Les Paul Standard Reissue、いわゆるR8を購入しました。どちらも現在まで所有しています。
実際に長く所有してきた経験から先に結論を言うと、ギブソン・カスタムショップに誰にでも当てはまる絶対的な当たり年はありません。ただし、Historic Collectionの仕様が大きく変更された2013年と、それをさらに発展させた2014年は、年代を指定して中古を探すうえで注目する価値がある時期です。
この記事では、なぜ2013年や2014年が評価されるのかを整理するとともに、1990年代を含む年代の考え方、中古で購入するときに年式以上に確認したいポイントまで解説します。
- ギブソン・カスタムショップで当たり年と呼ばれる意味
- 2013年と2014年のヒストリックが評価される理由
- 1990年代を含めた年代ごとの考え方
- 中古のカスタムショップを選ぶときの確認ポイント
ギブソンカスタムショップの当たり年を考える
当たり年に公式の定義はない
最初に理解しておきたいのは、「当たり年」という名称はギブソンが公式に定めた評価ではないということです。
ギブソン自身が「2013年製は当たり」「2014年製はそれ以前より上」と格付けして販売しているわけではありません。中古市場やギターファン、販売店などの間で、仕様変更や評判をもとに使われている表現です。
では、なぜ特定の年代が当たり年と呼ばれるのでしょうか。
大きな理由の一つが仕様変更です。Historic Collectionはヴィンテージのレスポールを再現することを目的としたシリーズなので、年代によって接着方法、トラスロッド、ピックアップ、塗装、パーツなどが見直されてきました。
その結果、ヴィンテージ再現という観点から大きな変更が行われた年は、「この年代は注目」と評価されやすくなります。
もう一つは個体そのものに対する評価です。「この時期は良い個体に出会った」「ネックの感触が好き」「トップの雰囲気が良い」といったプレイヤーの経験が積み重なり、特定の年式の人気につながることがあります。
ただし、ここには主観も含まれます。同じ年、同じモデルでも、レスポールは重量、ネックの握り心地、トップ材の表情、音の立ち上がりなどに違いがあります。
そのため私は、「当たり年だから買う」のではなく、「評価される理由がある年代を候補にして、その中から良い個体を探す」という使い方が適切だと考えています。
2013年は大きな節目
ギブソン・カスタムショップの当たり年を調べたとき、特に候補に挙がりやすいのが2013年です。
2013年のHistoric Collectionでは、1950年代のレスポールに近づけることを意識した複数の仕様変更が行われました。
- ネックジョイントへのHot Hide Glueの採用
- チューブを使用しないHistoric Truss Rod Assembly
- Custom Buckerピックアップの採用
- アニリン染料を使用した仕上げ
- Kluson Deluxe Green Keyタイプのペグ
- 指板やボディバインディングの色の見直し
中でも注目されるのが、ネックとボディの接着に使われるHot Hide Glue、いわゆるニカワです。
Historic Collectionはもともと1950年代のレスポールを再現するシリーズですが、2013年には見た目だけではなく、内部構造や製造方法についてもヴィンテージへ近づける方向の変更が進められました。
また、Historic Truss Rod Assemblyでは従来使われていたチューブをなくした構造が採用されています。
ピックアップではCustom Buckerが採用され、この時期以降のリイシュー系レスポールを語るうえで重要な仕様となりました。
こうした複数の変更が同時に行われたため、2013年はHistoric Collectionの歴史の中でも分かりやすい転換点です。
その意味では、「2013年は当たり年」といわれる背景には一定の根拠があります。
ただし、ここで注意したいのは、「2013年以前は良くない」という意味ではないことです。
ギターの音は接着剤やトラスロッドだけで決まりません。木材、ネック、ピックアップ、重量、組み込み、セットアップ、アンプ、弾き手など、多くの条件が組み合わさって最終的な音になります。
したがって、2013年は「すべての個体が当たりだった年」というより、「Historic Collectionの仕様が大きく進化したことで評価されやすい年」と考えるのが自然です。
私が所有する2013年製R8
私が現在所有しているレスポールの一本が、2013年製のGibson Custom Shop Historic Collection 1958 Les Paul Standard Reissueです。
1958 Les Paul Standard Reissueは、一般的にR8と呼ばれています。私がこの個体を購入したのは2014年で、それ以来ずっと所有しています。
黄色味の強いバーストカラーと、派手すぎないトップの表情が特徴です。華やかなフレイムトップを前面に押し出したレスポールとは違い、少し落ち着いた雰囲気があります。

購入した当時は、「2013年は将来当たり年と呼ばれるかもしれないから買っておこう」と考えて選んだわけではありません。
自分が欲しいレスポールとして選び、後からHistoric Collectionの仕様変更について調べていく中で、2013年が大きな転換点だったことを知りました。
実際に10年以上所有していますが、私がこのR8を今も手元に残している最大の理由は年式ではありません。

レスポールらしい存在感、太めのネックを握った感触、ハムバッカーならではの音、そして弾いていて飽きないことです。
年式について詳しく知らなくても、一本のギターとして気に入っていたから残っている。結果として、その個体が2013年という評価されやすい年式だったという順番です。
こうして全体を見ると、1958 Les Paul Standard Reissueらしいシンプルなトップの表情もよく分かります。
レスポールでは派手なフレイムトップに目が行きやすいものの、私はR8のこうした控えめなルックスも気に入っています。
当たり年という言葉は購入候補を探すときには便利ですが、長く所有するかどうかを決めるのは、結局のところ実際のギターに愛着を持てるかどうかではないでしょうか。
2014年も評価される理由
2013年と並んで注目したいのが2014年のHistoric Collectionです。
2013年に大幅な仕様変更が行われましたが、2014年ではさらにヴィンテージ再現を意識した仕様が進められています。
大きなポイントが、ネックジョイントだけではなく指板の接着にもHide Glueが採用されたことです。
そのほか、Historic Truss Rod、Custom Bucker、Kluson Deluxe Green Key、アニリン系の仕上げなど、2013年から続く特徴も組み合わされています。
そのため中古市場でHistoric Collectionを探していると、2013年と2014年をまとめて高く評価している販売店やプレイヤーを見かけることがあります。
ただし、2014年が「Historic Collectionの最終完成形で、それ以外を選ぶ価値がない」ということではありません。
その後もギブソン・カスタムはTrue HistoricやStandard Historicなどへ展開し、ヴィンテージ再現の考え方をさらに進化させています。
したがって、2014年は歴代モデルを順位付けした頂点というより、従来のHistoric Collectionが高い完成度へ到達した時期の一つとして理解すると分かりやすいでしょう。
2013年と2014年ならどちらか
では、2013年と2014年のどちらを選べばよいのでしょうか。
私なら、年式だけで二択にはしません。
2013年は大規模な仕様変更が行われた節目として魅力があります。一方、2014年は指板接着にもHide Glueが採用されるなど、2013年の方向性をさらに進めた仕様です。
つまり、スペック表だけを見るなら2014年に魅力を感じる人がいても不思議ではありません。
しかし中古ギターとして考えると、2013年の状態が非常に良い個体と、2014年でもフレットやネックの状態に問題がある個体なら、私は迷わず状態の良い方を優先します。
価格についても同じです。
年式の人気だけで価格差が大きくなっているなら、本当にその差額を払う価値が自分にあるのかを考えた方がよいでしょう。
2013年と2014年は、どちらも候補に入れてよい年代。その中から実物を比較するという考え方がおすすめです。
1990年代のカスタムショップ
2013年や2014年とは違った意味で興味深いのが、1990年代のギブソン・カスタムショップです。
現在のHistoric Collectionへつながるリイシュー製作が本格化していった時期であり、現行モデルとは異なるパーツや仕様を持つ個体があります。
古いギターを探していると、「90年代のギブソンは木材が良い」「昔のカスタムショップは鳴りが良い」という話も見かけます。
しかし、これは慎重に考えた方がよい部分です。
木材は天然素材なので個体差がありますし、製造から20年、30年と経過したギターでは、その後の保管環境やメンテナンスも状態に影響します。
そのため、単純に「90年代だから良い木材」「古いから良い音」と断定することはできません。
一方、現在では生産されていない仕様や、当時ならではのルックスを楽しめる点は明確な魅力です。
最新スペックのヴィンテージ再現を求めるのであれば新しい年代が候補になりますが、その時代のカスタムショップそのものに魅力を感じるなら1990年代を選ぶ意味があります。
1996年製レスポールカスタム
私は2007年に1996年製のギブソン・カスタムショップ製レスポール・カスタムを購入しました。このギターも現在まで所有しています。
購入からかなり長い時間が経っていますが、今でも所有しているお気に入りの一本です。

一般的にレスポール・カスタムというとブラックやホワイトのボディを思い浮かべる方も多いでしょう。
私の個体はフレイムの入ったトップとバースト系のカラーを採用しており、一般的なレスポール・カスタムとは少し違った雰囲気があります。
購入時から特別感があり、音だけでなく所有欲を満たしてくれるギターになっています。

ただし、この一本を気に入っていることと、「1996年はギブソン・カスタムショップの当たり年だった」と断定することは別です。
私が所有している個体が気に入っているというのは一次情報ですが、同じ1996年製のすべてのギターが同じ音や弾き心地になるわけではありません。
また、このレスポール・カスタムは一般的な仕様とは少し異なるため、スポット商品のような位置付けだった可能性も考えています。ただし、当時の正式な資料を確認できていない部分については断定しません。
こうした古いカスタムショップを中古で購入するときには、ショップの商品説明だけでなく、シリアル番号や認定書、パーツの状態まで確認することが重要です。
2009年が注目される理由
R9を探している人なら、2009年という年式も目にすることがあるでしょう。
1959年製Les Paul Standardから50年にあたるため、2009年は1959 Les Paul Standard Reissueにとって分かりやすい節目の年です。
そのため、59年モデルそのものが好きな方にとっては魅力のある年式といえます。
ただし、記念年であることと「すべての2009年製R9が他の年代より良い音」という話は分けて考える必要があります。
2013年を選ぶ理由が仕様変更なら、2009年を選ぶ理由には59年モデルの50周年というコレクション的な魅力も加わります。
何をもって当たりとするかによって、選ぶ年代は変わるということです。
R8とR9はどちらが良いか
当たり年と合わせて悩みやすいのが、R8とR9のどちらを選ぶかです。
R8は1958 Les Paul Standard Reissue、R9は1959 Les Paul Standard Reissueを意味します。
一般的には、R8ではプレーントップ寄りの個体と太めのネックがイメージされ、R9ではフィギュアドメイプルトップの華やかな外観が大きな魅力となります。
ただし、実際のネックシェイプには年式や個体による違いがあります。
「R8は必ず極太」「R9なら必ず細い」というほど単純ではありません。
私が所有する2013年製R8についても、スペック表に書かれた数値以上に、実際に握ったときの感触が重要だと感じています。
また、レスポールはトップの見た目も満足度に大きく影響します。
派手なフレイムトップを眺めることもレスポールの楽しみなら、R9を選ぶ意味は大きいでしょう。一方、ヴィンテージらしい控えめなトップやR8らしい雰囲気が好きなら、R8は魅力的な選択肢です。
したがって、「2013年のR8と別年のR9ならどちらが当たりか」と考える前に、まず自分がR8とR9のどちらに魅力を感じるかを整理した方が選びやすくなります。
ギブソンカスタムショップの当たり年を選ぶ方法
製造年だけで決めない
中古のギブソン・カスタムショップを探す際、製造年は非常に分かりやすい比較材料です。
しかし、高額なギターだからこそ年式だけで購入を決めるのはおすすめしません。
例えば同じ2013年製R8でも、重量、ネックの握り心地、トップの表情、現在のセットアップ状態は一本ずつ異なります。
さらに、中古の場合はこれまでどのように使用されてきたかという違いがあります。
ほとんど弾かれずケースに保管されていた個体もあれば、ライブで長年使われ、フレット交換やパーツ交換が行われた個体もあるでしょう。
後者が悪いわけではありません。しっかりメンテナンスされたプレイヤーズコンディションの個体が、自分にとって最高に弾きやすいこともあります。
重要なのは、その状態と価格に納得できるかです。
重量は必ず確認したい
レスポールを購入するとき、私が確認しておきたい項目の一つが重量です。
同じモデルでも重量には違いがあり、数字の差以上に実際に持ったときの印象が変わります。
自宅で座って短時間弾くだけなら多少重くても気にならないかもしれません。しかし、バンド練習やライブで長時間ストラップを掛ける場合は話が変わります。
特にレスポールはストラトキャスターなどと比べて重く感じる個体が多いため、通販で購入する場合も商品ページに重量が掲載されているか確認した方がよいでしょう。
掲載されていなければ、ショップへ問い合わせる価値があります。
「軽い方が良い音」「重い方が音が太い」と単純には決められません。重量は音の優劣ではなく、自分の用途と体への負担を考えて選ぶのがおすすめです。
ネックの状態を確認する
中古ギターで年式以上に重要なのがネックです。
特に10年、20年、30年と経過したギターなら、現在どのような状態なのかを確認する必要があります。
確認したいのは、極端な順反りや逆反りがないか、ねじれがないか、トラスロッドに調整余裕があるかという点です。
ネックの状態が悪ければ、弦高を好みの高さにできなかったり、特定のポジションで音詰まりが発生したりする可能性があります。
通販で買う場合には、単に「演奏上問題ありません」という説明だけでなく、可能であれば現在の弦高やネック状態についても確認すると安心です。
フレットの減りを見る
カスタムショップの中古品では、フレットも必ず確認したい部分です。
よく弾かれたギターでは、特定のポジションだけフレットが大きく減っている場合があります。
多少の減りなら調整やすり合わせで対応できますが、状態によってはフレット交換が必要になることもあります。
フレット交換そのものは悪いことではありません。
むしろ適切に交換されていれば弾きやすくなっていることもあります。ただし、完全なオリジナル状態を重視する人にとっては評価が変わるため、交換歴の確認が必要です。
ヘッドの補修歴に注意する
レスポール系を中古で購入するときに、特に確認したいのがヘッドからネック周辺です。
落下や転倒によって大きなダメージを受け、過去に補修されている個体もあります。
専門家によって適切に修理され、演奏上まったく問題がないギターもあります。しかし、補修歴は中古価格や将来の買取価格に影響する可能性があります。
そのため、ヘッド裏やネック付近の写真はできるだけ確認しましょう。
商品説明に「補修歴なし」と書かれていない場合、気になるなら購入前に販売店へ質問するのがおすすめです。
パーツ交換歴も確認する
高額なHistoric Collectionでは、オリジナルパーツが残っているかどうかを重視する人もいます。
チェックしたいのは、ピックアップ、ペグ、ブリッジ、テイルピース、ポット、コンデンサー、ノブなどです。
ただし、パーツ交換=悪いギターではありません。
プレイヤーが使いやすくするためにペグやピックアップを交換することは珍しくありませんし、適切なアップグレードによって本人にとって使いやすくなっている場合もあります。
重要なのは交換されていることを理解したうえで価格に納得することです。
また、交換された純正パーツが保管されているなら、将来オリジナル状態へ戻せる可能性があります。
中古購入の確認項目
| 確認項目 | 主なポイント |
|---|---|
| 製造年 | シリアルや認定書と商品説明が一致しているか |
| モデル | R8、R9、レスポール・カスタムなど正式な仕様 |
| 重量 | 自分が長時間扱える範囲か |
| ネック | 反りやねじれ、トラスロッドの調整余裕 |
| フレット | 減り、凹み、すり合わせや交換歴 |
| ヘッド | 割れや補修歴がないか |
| 電装 | ピックアップやポットなどの交換歴 |
| 金属パーツ | ペグ、ブリッジ、テイルピースなどの交換 |
| 付属品 | 認定書や純正ハードケースの有無 |
| 返品条件 | 通販購入後に問題があった場合の対応 |
特に年式を重視して購入するのであれば、シリアル番号と認定書は重要です。
中古商品にはディーラーオーダーや限定仕様などもあるため、通常モデルとスペックが異なるケースがあります。
説明に疑問がある場合は、購入前にショップへ確認してください。
認定書と純正ケースの重要性
ギブソン・カスタムショップの中古品を購入するなら、認定書と純正ハードケースの有無も確認しておきたいところです。
もちろん、認定書がなければギターとして弾けなくなるわけではありません。
しかし高額モデルでは、その個体がどのモデルなのかを確認するための資料として意味があります。
将来売却する場合も、付属品が揃っている方が査定しやすくなる可能性があります。
私はギターを投資目的で所有しているわけではありませんが、長く所有していると買い替えを考えることもあります。そのときに純正ケースや付属品が残っていると説明がしやすくなります。
カスタムショップを購入したら、普段使わないタグや書類も捨てずに保管しておくことをおすすめします。
試奏では何を確認するか
実店舗で試奏できるなら、年式を調べるだけでなく実際に弾いて判断しましょう。
最初から大量の歪みをかけるより、クリーンから軽いクランチ程度で確認するとギター自体の特徴を感じやすくなります。
まず開放弦を鳴らし、次にローポジションでコードを弾きます。その後、ハイポジションの単音、チョーキング、ビブラートなど、普段自分がよく使う奏法を試してみてください。
フロント、センター、リアとピックアップも切り替えます。
さらにギター側のボリュームを絞ったとき、音がどのように変化するのかも確認しておくと実戦での使い勝手が分かります。
可能なら座奏だけでなく、ストラップを借りて立って弾いてみることもおすすめです。
レスポールは重量があるため、数分でも実際に肩へ掛けると自分に合うか判断しやすくなります。
通販は信頼できる楽器店を選ぶ
現在は中古のGibson Custom Shopもインターネットでかなり探しやすくなりました。
近くの店舗に希望する年式がない場合、通販を利用することで選択肢は大きく広がります。
しかし数十万円以上になるギターを現物確認せず買うことには、当然ながらリスクがあります。
そのため、価格だけでショップを決めるのではなく、商品説明の詳しさ、問い合わせへの回答、保証、返品条件、購入後の調整対応などを確認した方が安心です。
私なら気になる個体を見つけた場合、少なくとも重量、ネック状態、フレット、修理歴、パーツ交換歴、付属品について確認します。
中古品で写真が少ない場合は、追加写真をお願いしてもよいでしょう。
高額な買い物ほど「少し聞きづらい」と遠慮する必要はありません。納得して購入するために必要な確認です。
買取価格まで考えて選ぶ
カスタムショップのレスポールを一生所有するつもりで購入しても、将来の事情は分かりません。
別のギターが欲しくなったり、機材整理をしたりすることもあります。
そのため、高額な中古ギターでは購入するときに売却しやすさも少し意識しておくとよいでしょう。
人気のモデル、状態の良い個体、認定書や純正ケースが揃っているものは、買取店でも内容を確認してもらいやすくなります。
逆に大幅な改造があり、純正パーツが残っていない個体では査定額に影響する可能性があります。
ただし、将来の売却価格ばかり気にして好きなギターを選べなくなる必要はありません。
私はギターを弾くために所有しているので、自分が使いたいと思えることを第一に考えています。そのうえで付属品を捨てず、交換した純正パーツを保管しておく程度で十分でしょう。
当たり個体は年式だけでは決まらない
ここまで年代ごとの違いを説明しましたが、最終的に一番重要なのが個体そのものです。
同じ工場で同じ年に作られたギターでも、木材は天然素材なので完全に同じにはなりません。
トップの杢目も違えば、重量も違います。ネックを握った印象も微妙に異なります。
さらに、中古になれば保管環境、演奏時間、メンテナンス、パーツ交換などの履歴が加わります。
そう考えると、カスタムショップの当たり年を調べる本当の目的は、「その年を買えば絶対に失敗しない」と答えを出すことではありません。
候補となる年代を理解し、その中から自分に合う個体を見つけるための知識として使うことだと思います。
私が所有している2013年製R8も、2013年だから今まで所有しているわけではありません。
購入してから長い年月が経っても弾きたいと思えるギターだから、現在も手元に残っています。
よくある質問
2013年は本当に当たり年ですか
2013年はHistoric CollectionでHot Hide Glueによるネック接着、チューブを使用しないHistoric Truss Rod Assembly、Custom Bucker、アニリン染料など複数の変更が行われたため、仕様上の大きな節目として評価しやすい年代です。ただし、2013年製ならすべての個体が優れているという意味ではありません。
2013年と2014年ならどちらがおすすめですか
どちらも候補にしてよいでしょう。2013年は大幅な仕様変更が行われた年で、2014年はネックジョイントに加えて指板接着にもHide Glueが採用されるなど、さらにヴィンテージ再現が進められました。中古では年式差より個体の状態を優先することをおすすめします。
1990年代のギブソンは当たりですか
1990年代には現在と異なる仕様や、その時代ならではの魅力を持つカスタムショップ製品があります。ただし、「90年代だから必ず木材が良い」「必ず鳴る」と一括りにはできません。古い個体ほど現在のネックやフレット、補修歴などの確認が重要です。
2009年のR9はおすすめですか
2009年は1959年から50年にあたるため、R9にとって記念性のある年代です。59年モデルが好きな人には魅力がありますが、記念年であることと個体の音や弾き心地の良し悪しは分けて考えましょう。
R8とR9はどちらがおすすめですか
プレーントップ寄りの落ち着いた外観や58年モデルの雰囲気が好きならR8、華やかなフィギュアドメイプルトップや59年モデルへの憧れを重視するならR9が候補になります。ネックの感触は個体差があるため、できれば実際に試奏して選ぶことをおすすめします。
中古のカスタムショップを通販で買えますか
信頼できる楽器店で、重量、ネック状態、フレット残量、補修歴、パーツ交換歴、付属品、返品条件まで確認できるのであれば通販も選択肢です。高額な商品なので、不明な点は購入前に販売店へ確認しましょう。
認定書がない個体は買わない方がよいですか
認定書がないだけで演奏品質が悪くなるわけではありません。ただし、カスタムショップの高額モデルではモデルや個体を確認する資料として意味があり、将来的な買取にも影響する可能性があります。認定書なしの場合は、その分も含めて価格に納得できるか判断してください。
当たり年より新しいモデルの方が良いですか
新しいモデルではヴィンテージ再現や製造仕様がさらに更新されている場合がありますが、新しいほど自分に合うとは限りません。年代ごとの仕様を理解しながら、ネック、重量、音、外観、価格を総合して選ぶことが重要です。
ギブソンカスタムショップの当たり年まとめ
ギブソン・カスタムショップの当たり年を考えるうえで、特に注目しやすいのが2013年と2014年です。
2013年のHistoric Collectionでは、Hot Hide Glueによるネック接着、チューブを使用しないHistoric Truss Rod Assembly、Custom Bucker、アニリン染料など、大きな仕様変更が行われました。
2014年には、さらに指板の接着にもHide Glueが採用され、2013年から続くヴィンテージ再現への方向性が一段と進められています。
一方、1990年代には初期のカスタムショップならではの魅力があり、2009年のR9には1959年から50周年という別の価値があります。
つまり、「ギブソン・カスタムショップの当たり年は何年ですか」という質問に対して、一つの年だけを答えるのは適切ではありません。
仕様上の節目を重視するのであれば2013年と2014年は有力候補です。しかし、それ以前にも魅力的な個体は数多くあります。
私自身、1996年製のレスポール・カスタムと2013年製のHistoric Collection 1958 Les Paul Standard Reissueを長年所有しています。
2013年製R8は、結果として評価される仕様変更の年に作られたギターでした。しかし10年以上所有している理由は、当たり年だからではなく、今でも弾きたいと思える一本だからです。
中古で探すなら、まずR8、R9、レスポール・カスタムなど欲しいモデルを決め、その中で2013年や2014年といった評価される年代を候補にしてください。
そして重量、ネック、フレット、ヘッドの補修歴、パーツ交換歴、認定書、純正ケースまで確認します。
当たり年は、良いギターを探すための有力なヒントです。しかし、製造年だけで一本のギターの価値を決めることはできません。
最終的には、何年製と書かれているかよりも、自分が手にしたときに「これは長く弾きたい」と思える個体を選ぶこと。それが自分にとって本当の当たりギターだと私は考えています。



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