PRS SEで十分?COREとの違い・欠点と選び方を徹底解説

PRS SEとCOREの違いをイメージした2本のダブルカッタウェイエレキギター比較画像 エレキギター


こんにちは、エレキギター完全ガイドの山田です。

PRSが欲しいと思って調べ始めると、多くの人が一度は「本当に高価なCOREモデルまで必要なのか」「PRSのSEで十分なのではないか」と考えるのではないでしょうか。

現在のPRS SEシリーズは、単純な入門用PRSと片付けるにはかなり充実しています。一方で、COREには木材、ハードウェア、仕上げ、細かな弾き心地、そして所有する満足感まで含めた上位モデルならではの魅力があります。

私自身、SEシリーズが発売された比較的早い時期にSE Custom 24を購入しました。当時はボディ周辺に価格なりの部分を少し感じたものの、特に印象に残っているのがネックです。その後、COREモデルのCustom 24を購入して握ったときに、SEで感じたネックのフィーリングとの共通性に驚いた記憶があります。

その経験から考えても、現在「PRSだからCOREを買わなければ意味がない」と考える必要はありません。重要なのは、SEとCOREの差に何十万円もの追加費用を払う価値を自分が感じるかどうかです。

この記事でわかること
  • PRSのSEで十分といえる人の条件
  • SEとCOREで実際に異なるポイント
  • PRS SEの欠点や後悔しやすい点
  • Silver Skyを含むモデル選びの考え方

PRSのSEで十分といえる理由

PRS SEはどんなシリーズなのか

PRSのSEは、Paul Reed Smithのデザインや基本的な設計思想を、COREより購入しやすい価格帯で提供するシリーズです。

Custom 24をはじめ、McCarty 594、Hollowbody、DGT、Silver Skyなど、現在ではかなり幅広いモデルがSEとして展開されています。そのため、SEを単純に「初心者モデル」と考えるのは実態に合わなくなっています。

例えばSE Silver Skyは、25.5インチスケール、22フレット、3基の635JM “S”シングルコイル、5ウェイスイッチ、2ポイント式スチールトレモロなどを採用しています。COREのSilver Skyとは細かな仕様が異なりますが、Silver Skyというギターの基本的な方向性をSEでも体験できる設計です。

つまりSEとは、PRSの見た目だけを低価格で再現したシリーズではありません。価格に合わせて素材やパーツ、製造方法を調整しながら、PRSらしい演奏性やモデルごとの基本コンセプトを残したラインと考えるほうが適切でしょう。

なお、Silver Skyそのものの評価やSE Silver Skyとの違いについては、別記事のPRSシルバースカイの評価とSEとの違いで詳しく解説しています。

SEとCOREの主な違い

「PRSのSEで十分か」を判断するとき、単純に価格だけを比較してはいけません。まず、SEとCOREで何が違うのかを整理する必要があります。

比較項目 SE CORE
価格帯 比較的購入しやすい 高価格帯
製造 海外生産を中心とした量産 米国メリーランド製
木材や外観 コストとのバランス重視 材や木目まで厳選される傾向
ハードウェア SE専用品を使用するモデルが多い 上位仕様を採用
ピックアップ S表記の専用品が多い US製仕様が中心
仕上げ 実用性と量産性を重視 細部まで高い質感
所有満足度 価格以上と感じやすい 非常に高い

ただし、これらの違いがそのまま「COREならSEより何倍も弾きやすい」という意味にはなりません。

むしろ現在のSEで注目したいのは、演奏に直接関係するネック形状や基本設計について、上位モデルのコンセプトがかなり残されていることです。

例えばPRS公式もSE Silver Skyと米国製Silver Skyについて、フレットワイヤーの仕様が近く、ネックと指板の感触にも共通性があると説明しています。

もちろん完全に同じではありません。しかし、価格差ほど演奏性に大きな隔たりを感じない人がいても不思議ではないでしょう。

SEでもネックの完成度は高い

私がSEを評価するとき、特に重要だと感じているのがネックです。

私はSEシリーズが登場した当初にSE Custom 24を購入しました。そのギターを初めて弾いたとき、ボディの質感については「やはり上位モデルとは違うだろうな」と感じる部分がありました。

しかし、ネックを握った印象はかなり良かったのを覚えています。価格を考えると、よく作られているギターだというのが当時の感想でした。

その後、COREのCustom 24を購入してネックを握ったとき、SEで感じたフィーリングとの共通性に驚きました。

筆者が所有していた赤いフレイムメイプルトップのPRS Custom 24を正面から撮影した写真
筆者が所有していたPRS CORE Custom 24。SE Custom 24を経験した後に購入し、ネックのフィーリングに共通性を感じた

もちろん、私が所有していたSE Custom 24とCORE Custom 24は価格も仕様も異なります。また、現在販売されているSEと当時のSEをそのまま同一視することもできません。

それでも、低価格モデルだからネックまで大幅に妥協しているという印象を持たなかったことは、PRS SEを考えるうえで大きなポイントです。

ギターはピックアップや木材だけでなく、毎回手で触れるネックの感触が非常に重要です。その部分に納得できるのであれば、SEで十分と感じる可能性はかなり高くなります。

PRS SEは音が悪いのか

PRS SEについて検索すると、「PRS SEは音が悪いのではないか」という疑問を持つ人もいるでしょう。

しかし、SEだから音が悪いと一括りにすることはできません。

そもそもエレキギターの音は、ギター本体だけで決まるものではありません。ピックアップ、アンプ、エフェクター、スピーカー、ピッキング、弦、セッティングなど複数の要素が組み合わさって最終的なサウンドになります。

そのため、スタジオやライブでバンド全体の音に入ったとき、SEとCOREの価格差がそのまま音の差として現れるとは限りません。

一方で、クリーントーンで細かな倍音を確認したり、ボリューム操作への反応、音の立体感、サスティンなどをじっくり比較したりすると、COREのほうに魅力を感じる人はいるでしょう。

ここは「どちらが良い音か」というより、どこまでの違いを必要とするかです。

ライブで気兼ねなく使えて、好きな音が作れて、演奏していてストレスがなければ、実用品としてSEに不足を感じない人も多いはずです。

SE Silver Skyも十分候補になる

PRS SEの中でも、現在特に「SEで十分か」という疑問が出やすいモデルの一つがSE Silver Skyでしょう。

米国製Silver SkyとSE Silver Skyは、どちらも25.5インチスケール、22フレット、3シングルコイルという基本構成を持っています。

一方、米国製Silver Skyはアルダーボディ、7.25インチ指板ラジアス、635JMピックアップ、ボーンナット、ロッキング式チューナーなどを採用しています。

対してSE Silver Skyは、ポプラボディ、8.5インチ指板ラジアス、635JM “S”ピックアップ、シンセティックボーンナット、ヴィンテージスタイルチューナーという構成です。

仕様 SE Silver Sky Silver Sky
スケール 25.5インチ 25.5インチ
フレット 22 22
ボディ材 ポプラ アルダー
指板ラジアス 8.5インチ 7.25インチ
ピックアップ 635JM “S” 635JM
ナット シンセティックボーン ボーン
ペグ ヴィンテージスタイル ヴィンテージスタイルロッキング

この違いを見るとCOREが上位仕様なのは明らかです。

しかし、SE Silver Skyの8.5インチラジアスを弾きやすいと感じる人なら、むしろSEのほうが自分に合う可能性もあります。

そのため、予算があるなら無条件でCORE、予算が少ないならSEという選び方だけでは不十分です。Silver Skyの場合は、特に指板ラジアスやネックの感触を実際に試すことをおすすめします。

PRS SEの欠点も理解しておく

ここまでSEを高く評価してきましたが、もちろん欠点がないわけではありません。

まず外観です。モデルによってはCOREと並べたとき、トップ材の立体感、塗装の質感、パーツの高級感などに差を感じます。

PRSといえば、美しいメイプルトップや独特のカラーリングに魅力を感じる人も多いブランドです。そのため「PRSを所有する満足感」まで求めるなら、SEでは物足りなくなる可能性があります。

筆者所有のPRS Custom 24のフレイムメイプルトップとハムバッカーピックアップを接写した写真
CORE Custom 24のトップを接写。上位PRSは外観や仕上げも所有満足度につながる

また、ピックアップやブリッジ、ペグなどのパーツもCOREとは異なります。SEを購入したあとに「やはりUS製ピックアップに交換したい」「ロッキングチューナーにしたい」と次々に改造すると、結果的に支払総額が増える場合もあります。

さらに、最初からCOREへの憧れが強い人は注意が必要です。

SEを購入して満足していても、数年後に結局COREを買う可能性があります。そうなると、最初からCOREを買ったほうが結果的に安かったというケースもあるでしょう。

つまりSEの欠点は性能不足だけではありません。「本当に欲しいものがCOREなのに、価格だけを理由にSEを選ぶ」という買い方そのものが後悔につながりやすいのです。

筆者がSEを手放した理由

私が当時所有していたSE Custom 24は、品質への不満が原因で売却したわけではありません。

私の場合、普段弾いていたギターと比べて短めに感じるスケール感が手に合いませんでした。

これはPRS SEの品質とは別の問題です。

どれだけ評価の高いギターでも、ネックの太さ、ナット幅、スケール、指板ラジアス、重量などが自分に合わなければ長く使わなくなる可能性があります。

逆に言えば、SEでも自分の手に合っていて、欲しい音が出せるのであれば、価格が安いからという理由だけで上位機種へ交換する必要はないでしょう。

この経験からも、PRSを購入するときはグレード以上に「自分の手に合うか」を確認することが大切だと考えています。

PRSのSEで十分か迷う人の選び方

SEで十分な人の特徴

PRSのSEで十分と判断しやすいのは、まずギターを実用品として考えている人です。

ライブやスタジオへ頻繁に持ち出す場合、高額なCOREよりSEのほうが気楽に扱えるというメリットがあります。

数十万円するギターでは、スタンドに置いたときや狭いライブハウスへ持ち込んだときに傷が気になる人もいるでしょう。

その点、SEであればもちろん大切に扱いつつも、道具として積極的に使いやすくなります。

また、アンプやエフェクターにも予算を残したい人にもSEは適しています。

例えばギターだけに予算を集中させるより、SEと良質なアンプ、必要なエフェクター、メンテナンス費用まで含めて環境を整えたほうが、結果的に自分の求めるサウンドへ近づく場合があります。

以下に当てはまる人は、SEから検討してよいでしょう。

  • ライブやスタジオで気兼ねなく使いたい
  • PRSらしいデザインと弾き心地を楽しみたい
  • COREとの差額をアンプや機材へ回したい
  • ブランドより演奏性を優先したい
  • 最初のPRSとして試してみたい

COREを選んだほうがよい人

一方、予算が許すならCOREを選んだほうが満足しやすい人もいます。

特に「いつかはCOREのPRSが欲しい」と以前から思っている場合です。

PRSのCOREモデルには、単なる実用性能だけでは説明できない魅力があります。

美しいトップ材、塗装、ハードウェア、手に取ったときの質感、細部の仕上げなどが組み合わさり、楽器としてだけではなく所有物としての満足感を生み出します。

筆者所有のナチュラル仕上げのPRS Custom 22を壁掛けした写真
筆者所有のPRS CORE Custom 22。COREには演奏性能だけでは測れない所有する喜びもある

私自身もCOREのCustom 24やCustom 22を使ってきましたが、PRSの上位モデルには眺めているだけでも満足できる部分があります。

その価値を重視する人に「SEで十分だからCOREは必要ない」と言っても、おそらく納得できないでしょう。

ギターは生活必需品ではありません。だからこそ、合理性だけではなく欲しいと思えるものを選ぶことにも意味があります。

初心者でもPRS SEを選べる

PRS SEは初心者が選んでも問題ありません。

むしろ、ある程度しっかりしたギターから始めたい人にとっては有力な候補になります。

初心者向けギターを購入して短期間で買い替えるより、最初から長く使える一本を選びたい人にはSEが合うでしょう。

ただし、価格だけを見ると一般的な初心者用ギターより高価です。そのため、まだギターを続けるかわからない段階で無理にSEを選ぶ必要はありません。

また、PRSだからすべて弾きやすいわけでもないので注意してください。

Custom 24、McCarty 594、Silver Skyではスケールやネック形状、フレット数、ボディの感触が異なります。

初心者ほどブランド名だけで決めず、可能であれば楽器店で実際にネックを握ってみることをおすすめします。

SEで後悔しない試奏方法

SEとCOREで迷っているなら、できれば同じ日に両方を試奏してください。

その際、歪みを強くかけて速いフレーズを弾くだけでは違いがわかりにくい場合があります。

まずアンプを同じ設定にして、クリーントーンでコードを鳴らします。そのあと単音、ボリュームを絞った音、軽いクランチ、歪みという順番で比べると特徴を把握しやすくなります。

音以外では、次の部分を確認してください。

  • ネックを握ったときに違和感がないか
  • 1フレット付近と12フレット付近の太さ
  • コードを押さえたときの手の疲れ
  • チョーキング時の指板ラジアス
  • 座って弾いたときのボディバランス
  • 立って弾いたときの重量感
  • ボリュームやスイッチの操作感

そして最も重要なのは、価格を知らないつもりで弾いてみることです。

COREのほうが高いから必ず良いと感じるはずだと思って弾けば、判断が価格に引っ張られます。

反対に「SEで十分なはずだ」と決めつけて比較するのもおすすめしません。

実際に弾いて、自分が感じた差に対して追加費用を支払えるか。この考え方が最もわかりやすいでしょう。

中古PRS SEも選択肢になる

新品だけでなく中古のSEを探す方法もあります。

SEはCOREより購入しやすい価格ですが、中古ならさらに予算を抑えられる可能性があります。

特に最初のPRSとして試してみたい人にとって、中古SEは合理的な選択肢です。

ただし、中古ではネックの状態、フレットの減り、トラスロッド、電装、ナット、ブリッジ、改造歴などを確認する必要があります。

PRS SEはピックアップやペグを交換している中古個体もあるため、純正状態を重視する場合はパーツ交換歴も確認してください。

初心者で状態判断が難しいなら、個人売買より保証や調整サービスのある楽器店を利用したほうが安心です。

一方、手持ちのギターからPRSへ買い替える場合は、現在使っていないギターを買取査定へ出し、その資金を購入費へ回す方法もあります。

Silver SkyならSEも必ず試す

Silver Skyを検討している場合は、予算に余裕があってもSE Silver Skyを一度試すことをおすすめします。

理由は、COREとSEで指板ラジアスが異なるためです。

CORE Silver Skyは7.25インチというヴィンテージ寄りのラジアスを採用している一方、SE Silver Skyは8.5インチです。

7.25インチの丸い指板が好きな人にはCOREが魅力になります。しかし、普段もう少しフラットな指板を使用している人では、SE Silver Skyのほうが自然に感じる可能性があります。

つまりSilver Skyでは、SEが単純な廉価版というだけではなく、弾き心地の好みによって選択が分かれる要素があります。

外観やパーツはCOREが上位でも、弾き心地まで自分にとってCOREが上とは限りません。

よくある質問

PRS SEはプロでも使えますか

使用する人の職業ではなく、必要な音と演奏性を満たしているかで判断するべきでしょう。ライブやレコーディングで求めるサウンドが出せるなら、SEだから使えないという理由はありません。

PRS SEは初心者には高すぎますか

一般的な入門用ギターより高価ですが、長く使う前提なら候補になります。ただし、継続できるかわからない状態で無理に高価なモデルを購入する必要はありません。

PRS SEの一番大きな欠点は何ですか

実用性能より、COREと比較したときの木材、パーツ、外観、仕上げ、所有満足度の差をどう感じるかでしょう。COREへの憧れが強い人ほどSE購入後に買い替えたくなる可能性があります。

SEとCOREでは音がかなり違いますか

ピックアップやハードウェアなどが異なるため差はあります。しかし、アンプやエフェクター、バンド全体の音まで含めると、その差をどれだけ重要と感じるかは人によって変わります。

SE Silver SkyとSilver Skyはどちらがよいですか

価格だけでなく指板ラジアス、ピックアップ、ペグ、ボディ材などが異なります。ヴィンテージ寄りの7.25インチラジアスやUS製仕様を求めるならSilver Sky、価格とのバランスや8.5インチラジアスを好むならSE Silver Skyが候補になります。

PRS SEを買ってから改造してもよいですか

もちろん可能ですが、ピックアップ、ペグ、ブリッジなどを次々交換すると総額が上がります。最初から大幅な改造を考えているなら、その費用を含めて上位モデルと比較するとよいでしょう。

まとめとしてPRSのSEで十分と判断する基準

PRSのSEで十分かどうかは、価格だけでは決められません。

私が以前所有していたSE Custom 24では、当時の価格帯を考えるとネックの仕上がりにかなり良い印象を持ちました。その後CORE Custom 24を弾いたときにも、ネックのフィーリングに共通性を感じたほどです。

最終的にそのSEを売却した理由も品質ではなく、私には短めに感じたスケール感が合わなかったためでした。

この経験から考えても、ギター選びでは価格やブランド内のグレードより、自分の手に合うか、求める音が出るか、実際に使いたいと思えるかが重要です。

ライブや練習で積極的に使い、価格と性能のバランスを重視するなら、現在のPRS SEは十分に本命候補になります。

一方で、美しい木材、上位ハードウェア、細部の仕上げ、US製PRSを所有する満足感まで求めるならCOREを選ぶ意味があります。

したがって「SEでは性能が足りないからCORE」という考え方ではなく、「SEでも必要な性能は満たせる。そのうえでCOREならではの部分に追加費用を払いたいか」で判断するのがおすすめです。

PRSのSEで十分か迷っているなら、まずSEを実際に弾いてみてください。その時点で不満を感じないのであれば、無理にCOREまで予算を上げる必要はありません。

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